こどもの矯正治療 CHILD
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こどもの矯正治療とは
こどもの矯正とおとなの矯正では、治療方針が異なります。おとなの矯正では歯を動かすことで歯並びをきれいにしますが、まだ骨格が大きくなっているこどもの場合は顎の成長をコントロールして歯並びの土台を調整していきます。こどもの矯正治療は、乳歯と永久歯が混在している時期に行なう1期治療(1期矯正)と、永久歯が生えそろってから行なう2期治療(2期矯正)に分かれますが、成長期を利用して歯列がきれいに並ぶようにスペースを確保するのが1期治療にあたります。2期治療ではおとなの矯正治療と同様に、歯を動かして仕上げていきます。
小さいうちから矯正治療を受けておくと、顎を拡大できるので抜歯を要する可能性を減らせます。また、歯を動かす矯正治療が必要になったときに治療期間を短縮でき、治療中のストレスを抑えられます。
当院ではさまざまな矯正装置や治療方法を用意し、こどもの症状に合わせて適切な治療計画を立ててまいります。
1期矯正(適応年齢:6歳から)
目的:顎を広げること/大人の歯を生やしやすくすること
2期矯正(適応年齢:高校生から)
目的:仕上げをきれいにすること
インビザライングロースパッケージ
子供時代の記憶が今でも強烈に残っていて、自分の性格や人生観に影響を与えていると思いませんか?
発達や成長の真っ最中である子供の頃の体験や経験は、心と体に大きな影響を与えます。子供の頃に歯並びがキレイであることは圧倒的な成功体験をお子様に経験させることが出来ます。毎年学校検診に行って200人くらいのお子様の歯並びをチェックするのですが、キレイな歯並びの子供はたった3~4人くらいしかいません。歯並びがキレイというだけで上位3%以内に自然に入りますし、それだけで自信や自己肯定感を子供が獲得できます。歯科医師として、子供を持つ親としても子供達が思いっきり笑顔で笑える環境作りと歯並びと体の成長を歯科からしっかりサポートしていきたいと思い、インビザライングロースパッケージが生まれました。
インビザライングロースパッケージは1期治療と2期治療を合わせて契約して頂くことで、非常に割引率が高いパッケージ治療になります。2期治療は基本的に必ず行って頂く治療になりますので、特別な理由がない限り大変お得な治療プランになります。
1期治療の始める時期
スキャモンの発育曲線というものをご存じでしょうか?
スキャモンの発育曲線とはこどもが成長する過程でさまざまな機能の成長度合いをグラフ化したものになります。
こちらのグラフから8才を過ぎたあたりで人体の多くの部分に顕著な成長度合いが見ることができます。
この時期に顎の成長が悪く、歯並びが悪いままだと呼吸器系に問題を起こしたり、上顎が狭い事で脳や脊髄の成長にも悪い影響が出ます。
当院の1期治療は、このスキャモンの発育曲線に基づき、8歳から成長の取りこぼしを防ぐために、顎骨の成長のみならず人体を形成する成長に合わせて矯正治療を開始することをお勧めしております。この時期から1期治療を始めることで脳神経系や免疫系など体の土台がしっかりした状態での治療になるので、より効果の高い治療が可能だったり、お口のバランスを整えることで、体全体の成長をサポート出来るのです。
スキャモンの発育曲線
こどもへの治療の装置
インビザラインファースト
インビザラインファーストは従来のワイヤーを使った矯正ではなく、透明のマウスピースを用いた矯正方法になります。お子様の成長に合わせて設計するので、歯科医師監修のもと、一つ一つオーダーメードで作成されます。顎を拡大する効果が優れているので、従来の拡大装置のような複雑な装置を必要としません。また透明で目立ちにくく勉強やスポーツの邪魔になりません。矯正治療に抵抗があるお子様にも好評で結果を出せる矯正方法です。
拡大装置
歯がデコボコに生えていたら、こどもの骨格が小さく歯がきれいに並べられていない可能性があります。拡大装置は、こどもの成長を利用して骨格に働きかけ、顎を拡大して歯列が並ぶスペースを確保するものです。また、拡大装置によって鼻腔も広がり、鼻呼吸がしやすくなります。呼吸の問題が解消されると舌が正常な位置に戻って姿勢も良くなり、歯列への悪い影響が軽減されます。
装置を装着するのは夜寝ているときだけなので、日常であまりストレスを感じません。異物感はあるものの痛みはなく、装置の出し入れもこども自身で行なえます。
歯列矯正用咬合誘導装置
(プレオルソ)
4歳~10歳くらいのこども向けに作られたマウスピース型矯正装置です。プレオルソの特徴は、装着することで歯並びや噛み合わせを整えるだけでなく、お口周りの筋肉や舌の位置なども改善するという点です。筋肉へ働きかけて歯並びを悪くする要因を解消するため、矯正治療後に後戻りしにくくなります。
プレオルソはマウスピース型の装置なので取り外しが可能で、寝ているときと家にいるときの1時間だけ装着していただきます。一般的な矯正装置のような痛みもほとんどないので、こどもへの負担が軽減されます。
プレオルソ(歯列矯正用咬合誘導装置) 医療機器認証番号:225ADBZX00053000
口腔筋機能療法(MFT)
歯並びや噛み合わせは遺伝による性質だけでなく、小さいときの癖や姿勢も影響を与えています。上下の前歯の間に舌を出す舌突出癖や指しゃぶり、それに口呼吸といった癖や習慣が続くと、お口周りの筋肉を弛緩させてしまいます。口腔筋機能療法(MFT)は、こうした悪癖の改善を目的としたトレーニングを行なう療法です。お口周りの筋肉バランスが整い、歯列への影響を抑えられます。癖を改善するのは簡単ではなく、半年から3年くらいかかることもあります。ご自宅でも日々トレーニングを積んでいただきながら通院し、どれくらい癖が直っているか確認していきます。
保護者の方に知っていただきたいこと
乳歯のあとに生えてくる永久歯は1本しかない、貴重な財産です。もし、歯並びが悪いままおとなになってしまい矯正治療を受けようとすると、抜歯をすることになるかもしれません。こどものころに矯正治療を受けると、将来歯並びを整える必要が生じたときに抜歯を避けられる可能性が高まります。
また、思春期に入ったときに歯並びがきれいに仕上がっていると表情に自信が生まれ、コンプレックスをもたずに楽しい学校生活を送れます。成人式や結婚式といった節目の日も、素敵な笑顔で迎えられます。
矯正治療はお時間がかかる治療ですが、将来を見据えてご検討されてはいかがでしょうか。
こどもの矯正治療のメリット・デメリット
メリット
- 抜歯せずに治療できる可能性が高くなる
おとなになってから矯正治療を受けると、顎のスペースが不足しているため抜歯をともなうケースが増えます。発育期に矯正治療を行なうと顎骨の成長を促したり幅を広げたりできるので、将来的に抜歯をせずに歯並びを整えられる可能性が高くなります。 - 口腔機能が正常になる
顎のバランスが整うと咀嚼(そしゃく)や発音、飲み込むといったお口の機能が正常になります。小さいうちから正しい食べ方や飲み方、話し方などを覚えることで、全身の発育にも良い影響を与えられます。 - 口元に自信がもてる
思春期を迎えると口元が気になり、歯並びが悪いことでコンプレックスを抱くケースもあります。小さいうちから歯並びを整えておくと表情に自信が生まれ、中学・高校生活を楽しく快適に送れるようになります。
デメリット
- 虫歯にかかりやすい
ワイヤー矯正のように取り外しができない装置を使っている場合、歯磨きがしにくくなって汚れが残ってしまうことがあります。お口の中に歯垢が溜まると虫歯を発症する可能性があるので、丁寧に歯を磨かなければなりません。 - 自己管理が必要なケースもある
治療内容によっては取り外しできる装置を使用することがありますが、決められた装着時間を守らなければ治療が進みません。こども自身がしっかり装着するのはもちろん、保護者の方もお子さまが約束を守れているかよく見ていただく必要があります。 - 治療期間が長いことがある
幼いときから矯正治療を始めた場合、顎の成長が一段落するまで継続的に治療を進めていると治療期間が長くなります。治療を始める前におおよそどのくらいの治療期間になるかお伝えしますので、ご家庭のライフスタイルなどをもとにご検討ください。
矯正歯科治療にともなう一般的なリスク・副作用
- ・機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
- ・最初は矯正装置による不快感、痛みなどがあります。数日から1~2週間で慣れることが多いです。
- ・治療期間は症例により異なりますが、成人矯正や永久歯がすべて生えそろっている場合は、一般的に1年半~3年を要します。小児矯正においては、混合歯列期(乳歯と永久歯が混在する時期)に行なう第1期治療で1~2年、永久歯がすべて生えそろったあとに行なう第2期治療で1~2年半を要することがあります。
- ・歯の動き方には個人差があるため、治療期間が予想より長期化することがあります。
- ・装置や顎間ゴムの扱い方、定期的な通院など、矯正治療では患者さまのご協力がたいへん重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- ・治療中は、装置がついているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まるので、丁寧な歯磨きや定期メンテナンスの受診が大切です。また、歯が動くことで見えなかった虫歯が見えるようになることもあります。
- ・歯を動かすことにより歯根が吸収され、短くなることがあります。また、歯肉が痩せて下がることがあります。
- ・ごくまれに、歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ・ごくまれに、歯を動かすことで神経に障害を与え、神経が壊死することがあります。
- ・治療中に金属などのアレルギー症状が出ることがあります。
- ・治療中に、「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口をあけにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- ・問題が生じた場合、当初の治療計画を変更することがあります。
- ・歯の形状の修正や、噛み合わせの微調整を行なうことがあります。
- ・矯正装置を誤飲する可能性があります。
- ・装置を外すときに、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、補綴物(被せ物など)の一部が破損することがあります。
- ・装置を外したあと、保定装置を指示どおりに使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- ・装置を外したあと、現在の噛み合わせに合わせて補綴物(被せ物など)の作製や虫歯治療などをやり直す可能性があります。
- ・顎の成長発育により、噛み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- ・治療後に親知らずが生えて、歯列に凹凸が生じる可能性があります。
- ・加齢や歯周病などにより歯を支える骨が痩せると、歯並びや噛み合わせが変化することがあります。その場合、再治療が必要になることがあります。
- ・矯正治療は、一度始めると元の状態に戻すことが難しくなります。
拡大装置による治療にともなう一般的なリスク・副作用
- ・固定式のものは、ご自身では取り外せません。
- ・装置後1週間ほどは、発音・嚥下時に違和感を覚えるほか、鼻や口元にツンとした痛みを感じることがあります。
- ・この装置をつけた歯とその周辺の歯に痛みが生じることがあります。また、口内炎を発症することがあります。
- ・歯列が横に広がることで、一時的に前歯にすき間が生じることがありますが、時間の経過とともに自然に閉じてきます。
- ・お子さまが治療に協力的でない場合、良好な治療結果を得られないことがあります。
- ・取り外し式のものは、毎日の装着を怠ると、良好な治療結果を得られないことがあります。
- ・食べ物が装置につきやすく、歯を磨きにくくなります。とくにワイヤーやねじの部分に汚れが溜まりやすいので、仕上げ磨きをするなどご家族のサポートが必要になることがあります。
- ・固定式ものは、歯磨きがきちんとできていないと虫歯を発症するリスクが高まります。
- ・正しい使い方ができていないと、かえって悪い歯並びになってしまうことがあります。
- ・この装置だけで、お口周りの問題をすべて解決できるわけではありません。
歯列矯正用咬合誘導装置(プレオルソ)を用いた治療にともなう一般的なリスク・副作用
- ・薬機法(医薬品医療機器等法)において承認された医療機器で、お口周りの筋肉を適切に機能させるためのマウスピース型の装置です。
- ・機能的・審美的に仕上げるための治療なので、自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
- ・取り外せるので、装着時間を守るためのセルフコントロールが必要です。
- ・お子さまが治療に協力的でない場合、良好な治療結果を得られないことがあります。
- ・毎日の装着を怠ると、良好な治療結果を得られないことがあります。
- ・正しい使い方ができていないと、かえって悪い歯並びになってしまうことがあります。
- ・この装置だけで、お口周りの問題をすべて解決できるわけではありません。
口腔筋機能療法(MFT)にともなう一般的なリスク・副作用
- ・お口周りの筋肉が正常に機能するようにトレーニングを行ないます。
- ・機能的・審美的に仕上げるための治療なので、自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
- ・お子さまが治療に協力的でない場合、良好な治療結果を得られないことがあります。
- ・この装置だけで、お口周りの問題をすべて解決できるわけではありません。
- ・口腔筋機能療法(MFT)を行なったからといって、将来矯正治療をせずに済むとは限りません。